心も満腹になり隊

第99作目の朝ドラ『まんぷく』についての感想ブログです。最高の夫婦を見られて満腹!!楽しかったです♡

『まんぷく』ドラマと小説(上巻)の違いについて(追記アリ)

第16週の感想でも書きましたが、小説の上巻は16週までの内容が書かれていました。
小説はドラマの台本を元にしており、脚本家とは別の方が執筆しているようですね。
ドラマでは変更になっている可能性があると注釈があり、当然だろうと思うのですが、小説とドラマの違いについて私が気づき、個人的に思ったことについてちょっとまとめてみました。
ドラマのセリフや小説内の文章は曖昧なものがあります。
意味や雰囲気がかけ離れていた場合は、教えていただけると助かります。

もし、まだドラマや小説を見ていないという方で、ネタバレされるのが嫌という方は、ここで引き返してください。













(↓↓↓)















第5週 加地谷を許す萬平さん
加地谷と再会したシーンの萬平さんは、加地谷に怒る福ちゃんを宥め「考えてみれば、憲兵隊に捕まったことがきっかけで、福子と結婚できたようなものです」と言っていたと思うのですが、小説にはその前に「僕は正直あなたを恨んでいました」というセリフがありました。
そこだけ見たら、さすがの萬平さんも恨んでいたのか、と思いますが、そうなると福ちゃんが言った「萬平さんは加地谷さんを恨んでない」が嘘になるし、萬平さんの性格設定と合わなくなるということに…
台本にこのセリフはあったけど、後から気づいてなくすことにしたのかなと思いました。

第7週 福ちゃん浮気疑惑について
浮気の噂について赤津から聞いた鈴さんは、「福子がそんなことをするはずがない」と娘を信じるという気持ちからの説得を萬平さんにしていました。
小説では『福子の話と合わせると一緒にいたのは小野塚真一に間違いない』という文章が。
少なくとも鈴さんには、忠彦さんを説得するために真一さんについてきてもらったことを後から伝えたのかと思ったのですが、ドラマではそういうことはなさそうでした。
ドラマでも小説でも、福ちゃんが誰と一緒にいようが浮気なんてありえない、というのが鈴さんの主張なのですが、忠彦さんの説得方法について聞いていたことが分かっていれば、このシーン放送後に視聴者がモヤモヤすることはなかったのかなぁ、なんて思ってしまいました。

第10週 鈴さんの取り調べ
メイ軍曹の取り調べを受けて「福子が選んだ人がそんなことをするはずがない」と主張した鈴さん。
このあと源義経について延々と語り始めるわけですが、小説では萬平さんについて聞かれて「何の欠点もない人とは言えません」とした上で、ガマガエルを爆発させたことをつい喋ってしまっていました。
爆発というワードにメイ軍曹が過剰反応し、慌てて鈴さんが訂正をしていましたが、正直メイ軍曹の中で萬平さんの心証は悪くなったのでは、とヒヤヒヤしていました。
なので、ドラマでは源義経について語り始めメイ軍曹を困惑させる、という展開に変更されていたのは良かったのではないかと思いました。

第10週 三田村会長の証言
進駐軍に証言をしてくれた三田村会長は、いきなり「立花萬平は志のある男だ」という話をしていましたが、小説ではその前に、萬平さんに三万円を投資していること、もし萬平さん達が反乱を企てていたなら自分も同罪であること、出納帳を見れば投資した三万円はダネイホンの開発と製造で使いきっているはずで武器を買う余裕はないはずということ、これらについて証言していました。
漫画版にもその証言があり、なかなかに重要な内容のはずですが、ドラマではなかったのは残念でした。

第11週 ダネイホンの広告塔を嫌がる萬平さん
紅白スーツを着てダネイホンの広告塔になることを嫌がる萬平さんを、世良・真一さん・福ちゃんが説得する間、鈴さんが「私がやりたい」と言っても聞いてもらえないというシーン…
小説では鈴さんがいるのかいないのか分からない状態で、ただただ3人が萬平さんを必死に説得するという流れのように書かれていました。
台本には最初から鈴さんも喋っているシーンとして書かれていたのかもしれませんが、正直ここは鈴さんがやりたいと言わなくても良かったのでは、と思ってしまいました。

第11、12週 美代子ちゃん
神部くんに恋をする、大衆食堂やまねの店員の美代子ちゃん。
彼女、小説では東先生を紹介してくれる店員さんというだけだったんですよね。
名前も出てきていませんでした。
なのでドラマで、神部くんと喋ったり失恋したりしているのを見て正直驚いてしまいました。
まぁ脚本家の福田先生は、登場人物全員に名前をつけるという方のようなので、美代子ちゃんには最初から名前はあったと思いますが。

第13週 萬平さんを説得する時の福ちゃんの心情
訴えを取り下げたら釈放してもらえるのに、訴えを取り下げたくないという萬平さんを福ちゃんが説得するシーン…
「今の萬平さんに希望はありません」「萬平さんは死んでいるも同然です」とかなりきつい言い方で驚いた人もいると思いますが、小説では『これほどきついことを言うつもりはなかった。でも、何かに歯向かったような乾いた夫の表情を見たら、言葉が勝手に出てきていた』というような福ちゃんの気持ちが書かれていて、これをどうにか…後から東先生に話すとかで表現してほしかったなぁと思ってしまいました。

第14週 タカちゃんの大学受験
忠彦さんとタカちゃんが、大学進学するかしないかで揉めていたシーンがありましたが、その後どうなったのか分からないまま、タカちゃんの阪大合格発表のシーンが出てきました。
小説では一応『論争が続いていたが、行ったほうがいい、と神部に言われてタカは受験に踏み切った』という文章があったので、この神部くんが説得するシーンを入れるか、ナレで説明をした方が良かったんじゃないかと思いました。
正直、美代子ちゃんとの話を減らしてこちらをもう少し取り上げて欲しかったところです。

第15、16週 織田島製作所
敏ちゃんが紹介した町工場『織田島製作所』。
小説では『小田島製作所』だったんです。
どっちでもいいのかもしれませんが、誰かの名字と被っているとかそんなこともなさそうだったのに、何で漢字が変わったのかなぁと気になっています。(ただの変換ミスだったらどうしよう…)

第7〜14週 サブタイトル
上巻の中では第7〜14週のサブタイトルが変更になっていました。
例えば第7週だと小説では『もっと嬉しいことが…』ですがドラマでは『私がなんとかします!』に、第9週だと小説では『もう喧嘩はおしまい』ですがドラマでは『違うわ、萬平さん』に、第13週だと小説では『覚悟を決めます』ですがドラマでは『生きてさえいれば』に。
ドラマのタイトルは全体的に、タイトルが重要なネタバレにならないような、かつ、その週の福ちゃんのテーマになるようなセリフからつけているのかな、という印象を受けました。


以上が小説とドラマ両方を見て違いについて思ったことです。
もちろん、小説とドラマは媒体が違うので、小説では書ききれなかった日常がドラマで描かれているところは、他にもたくさんありました。
脚本家と小説の作者は違うようなので、ドラマの台本で描かれていないことを作者が補完して書いた可能性もあります。
ドラマは色んな立場の方の提案が反映されると思うので、変更されやすくなるのは理解していますが、それでも、ここ削ったのか…?と思ったシーンがいくつかあったことがきっかけでこの記事を書くことにしました。
振り返ってみて最終的にそんな大したこともない、どっちでも良いような内容も含めましたし(笑)、これで誰かに文句を言うというわけではありませんが、私個人が思ったことです。


(追記)
ツイッターで補足いただいた違いを記載します。
第16週、立花家の家財に確認票を貼ったのは梅田銀行ではなく、信用組合の職員。
ドラマでは曖昧でした(矢野さんが「そちらの職員に」と言っていましたが、それが何人かは分かりませんでした)が、小説にははっきり書かれていました。
真一さんしか認識していなかったので、矢野さん含めその他の人達は梅田銀行の人かと私は思ってしまいましたし、皆さんもそう思っている可能性はありますね。