『まんぷく』第12週(後半) 感想

第12週の後半、70〜72話についての感想です。

ドラマ内で出てきたセリフは曖昧な部分があります。
本来のセリフから意味や雰囲気がかけ離れていた場合は、教えていただけると助かります。

もし、まだドラマを見ていないという方で、ネタバレされるのが嫌という方は、ここで引き返してください。

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【第12週】絶対何とかなるから！【第70話〜72話】

○泉大津の会社兼家までもが…

追徴課税十万という不当な請求に対抗するために、解散しなければならないなんて…
萬平さんと福ちゃんが受けた衝撃は相当なものだったでしょうね…
辛い選択を提示する東先生もまた苦しそうでしたけれど、立花夫妻と従業員を守るためにはこれしかない、と。

萬平「先生は所詮他人事だと思ってるんでしょ！」
東「思ってません！僕には妹が一人います。僕が戦争から帰って来たとき、妹は死にかけていました。栄養失調です。腹に子供もいるのに、もうダメだと。妹を助けてくれたのは、ダネイホンです。あなたがアレを作ってくれなければ、僕の妹も姪っ子もこの世にはいなかった」
「福子さんから、会社を、立花さんを助けてほしいと依頼を受けたとき、僕は何においても引き受けようと思いました。だから、僕だって悔しいです！」

萬平さんが大阪の道を歩いて思った、栄養失調の人を助けたいという願いが、東先生と妹さんの元にも届いていたんですね。
萬平さんのしてきた事が巡りめぐって返ってきたということでしょう。
『萬平印のダネイホン』に助けられたからこそ、仕事を引き受けてくれて、ダネイホンという商品を残そうと頑張ってくれる東先生。
そんな先生の想いを聞いて、萬平さんも「信じます」と決意。
こんな形で会社もダネイホンも社員も手放すのは本当に悔しいはずですが、目に光が戻ったように見えました。

福子「萬平さんは、納得したんですか？」
東「はい。僕を信じてくださると」
福子「……分かりました。そしたら、私も、東先生を信じます。萬平さんと私は、一心同体ですから」

福子「初めてここに来た時のこと思い出すなぁ。あの時はまだ、源ちゃんも生まれてなくて、お金も会社も、何にもなくて…せやけど嬉しかったぁ。今から何が始まるんやろうってワクワクしてた。もうあの頃には戻れない。戻れない…せやけど、せやけど大丈夫源ちゃん。絶対、絶対何とかなるから！」

東先生からの連絡を受けて、苦しくとも受け入れた福ちゃん…
源ちゃんを背負って海に向かって呟くシーンは本当に悲しかったです。
回想シーンも一緒に流れて、これまでの、大変だったけども楽しくて嬉しかった日々、というのをこちらも思い出されて、涙を流す福ちゃんを抱きしめたくなりました。

○人相見の剛田さん

萬平さんが悪態をつきながら重労働をしているとき、なだめてくれた剛田さん。
人相見でまたまた「あんたは大器晩成型だ」という結果がもたらされます(剛田さんも正解！ 笑)
あらすじ等から分かってはいますが、今後の展開を占い師の言葉という形で(しかも二人から)ドラマの中で提示されるのはなかなかに面白いですね。
ところで、お金持ち逃げした弟子って道頓堀の母のことではないですよね？(笑)
あと萬平さんがダネイホンの看板の人物と気づいていなかったことに驚きです(笑)

○三田村会長

ダネイホンの商標と製造方法の譲渡先を、三田村会長に紹介してもらおうと考えた福ちゃん。
それよりも「会社を畳むことを伝えないといけない」と指摘した真一さんさすがです…
そして知る、三田村会長の入院と、余命3ヶ月…

福子「なんでこんな…辛いことばっかり…」
世良「福ちゃん、三田村さんは泣いてへんぞ。それどころかきっと福ちゃんを助けてくれるはずや。僕かてできることはやったる。福ちゃんにはぎょうさん味方がおるんや。泣いてる場合ちゃうぞ福ちゃん」

ありがとう世良ぁーーーー！！
足の骨は治りましたかぁーーー！？(笑)
三田村会長にはたくさんの恩があるだけでなく、福ちゃんにとっては第二の父親のような存在でもあると思います。
悲しいですよね…画面を飛び越えて抱きしめに行きたい…
今週、現状に耐えようと福ちゃんが手で顔を抑える姿を何度も見ましたが、世良の言うように福ちゃんにはたくさん味方がいます。
「何でもやったる」ではなく「できることはやったる」なところが世良らしく、やはり憎めない存在ですね。
会長に対して「一万も儲けたんですか！？」と驚きの顔を向けたのも最高でした(笑)

東先生から、萬平さんに言ったのと同じことを聞いた三田村会長…
ダネイホンを残すことを第一に考え萬平さんにはまた新しいことを始めてもらう、彼の考えと想いを理解してくれたようで、さすが大阪商業の重鎮であり、萬平さん達を優しく見守ってくれる存在ですね。
あぁやっぱり、最後の仕事、だなんて悲しすぎる…

○さようなら塩軍団 ありがとう塩軍団

三田村会長の紹介で、北浜食品にダネイホンの商標と製造方法を売却することに。
社員のことを心配する萬平さん、経営者には向いていないと今まで言っていましたが、社員への思いやりの深さで言うと立派な経営者となっていたのではないかと思います。
本当は社員皆に、直接自分で声をかけたいと思っていたと思います。
次に始める新しいことも、ここにいてはできない、と。
けれど、まだまだ諦めていない東先生。
最初は頼りなさげだったのに、立花夫妻とたちばな栄養食品にとって現状出来うる最善の方法を模索してくれて、社員の再就職先についてもしっかり考えてくれて、萬平さんも福ちゃんも、東先生への感謝の言葉が更に重みを増した気がします。
本当に、視聴者の私からも言いたいです。
ありがとうございます。
金網越しにまた手を合わせる夫婦二人…辛いですけど、福ちゃんが言ったようにまさに一心同体ですね。

塩軍団のうち、神部、岡、森本、赤津、長久保、峰岸、大和田、佐久間、高木の9人はダネイホン製造会社となる北浜食品へ再就職。
野村、堺、堀、倉永の4人は三田村会長が紹介してくれた大國商会へ。
小松原、増田の2人は世良が紹介してくれた梅下電器へ。
全員がバラバラということではなく、3ヵ所に分かれたというのはまだ良かったな、と。
特に北浜食品が9人を受け入れると言ってくれたことには感謝ですね。

福子「今まで頑張って来たからこそ、それを無駄にしてはいけません。これからの人生に活かしてください」

福子「今日をもって、たちばな栄養食品は、解散します」

福ちゃんの言葉に涙を流す塩軍団…！
森本さんも涙を流していて、岡さんも寂しそうにしていて、68話のケンカシーンを思い出しましたよ…！
そして福ちゃんが歌い出した『リンゴの唄』、皆が来て、塩作りを頑張った日々、ケンカもありましたが、良い思い出もたくさん。
塩軍団が来た頃は、まさかここまで思い入れが強くなるとは思わず、チキンラーメンを作り始めるまでの過程、とか思っていた私に説教したいです。
もうラーメンはいいから皆とずっとダネイホン作っててほしい、と思わず言っている人がいましたけど、その気持ちは分からなくない、というか同感でした。
そして公式ツイッターに載っていましたが、塩軍団は退職金と、福ちゃんからの手紙をもらっていたんですね…！
当たり前ですが、ドラマ内で描かれていない間も、皆そこに生きて、働いて、ケンカして、一緒に笑い合って、絆を深めていたんですよね。
解散しても心は繋がっていると思いますし、皆大阪にいるなら、またどこかで再会できることを心から願っています。
塩軍団の皆さん、本当に、本当に、ありがとうございました。

福子「私は今が不幸せやなんて思ってません。思わないことにしたの。色々大変やけど、たくさんの人が助けてくれてるし、それに、もうすぐかわいい孫がもう一人生まれるのよ」

解散前ですが、「幸せと不幸せは、かわりばんこにくるのねぇ」という鈴さんに告げたこの言葉。
大変だけど、不幸せだとは思わない。
萬平さんと一緒だから、周りには助けてくれるたくさんの人がいるから、不幸せなわけではない、すごく良い考え方だと思います。
鈴さんが福ちゃんを見つめる顔が、今までとはまた違う優しさをたたえていて、何だかんだ言いつつ、やはり鈴さんは娘を愛し幸せを願う母親ですね。
福ちゃんが女学生だったときの新規回想シーンは、今井家の明るいシーンで、咲姉ちゃんも克子姉ちゃんも鈴さんも福ちゃんも、とても可愛かったです。
四姉妹と言ってしまうのも分かります(*´∀｀)
咲姉ちゃん、真一さんにチョコレート渡したんですかねぇ。

今週は内容も辛いし、女性の容姿問題とか、源ちゃんの成長速度問題とか、大筋の流れとは別のことで色んな意見が飛び交っているのを見ました。
私も、私とは別の意見を見てちょっとムキになってしまったこともありました。
『当時の男性の価値観を覚悟を持って表しているのなら、評価したい』と前回書きましたが、それでも朝からそれを見たくはない、という方も当然いるわけですよね。
実際、評価したいとは言っても私自身不愉快に感じたので彼らを鍋に放り込みたくなりましたし。
源ちゃん成長速度に関しては、見た目はもちろんですけど(それを言うならハナちゃん家のたまえちゃんも怪しかった気がしますが)言葉の発達も議論されていたんですかね？
福ちゃんが「お父さんはどこ？」と言った件、源ちゃんが喋っているのを見ていないので、実際は「パパ〜？」くらいの可能性はありますよね。
萬平さんの驚き方からして、源ちゃんが喋り始めたのを聞いていないと思ったのですが。
まぁドラマ内の時間の流れが曖昧なように思えましたし、子供の成長速度は個人差がありますから、真相は分かりません。
身体的成長はあれですね…皆さん言っていますが、ダネイホンを食べた福ちゃんから栄養をしっかり与えられ、かつ離乳食にダネイホンを混ぜたのではないか、と(笑)
まぁ真面目に言いますと、ドラマ制作の都合上、子供に関しては難しいところがありますよねぇ。
とは言え、おかしいと思ったことはおかしいと言ったら良いと思いましたし、皆がどういう感想を抱こうと自由なので、私も反省します。
この作品が好きだからと言って、何でもかんでも好意的に受け入れる必要はないとも思いました。

萬平さんの釈放は今週叶わず、来週は引き続き牢の中となってしまいましたが、少し光も見えましたし、待望の野呂さん再登場もあるようなので楽しみです。